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ホーム>住民の皆様へ>学ぶ>生涯学習・スポーツ>あるある文化財>あるある文化財VOL.179 安福寺霊水堂

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あるある文化財VOL.179 安福寺霊水堂

霊水堂

霊水堂

 

 安福寺(あんぷくじ)霊水堂(れいすいどう)の「霊水」について、佐賀藩2代藩主鍋島光茂(みつしげ)の命を受けた藩士大木英鉄が、肥前国(ひぜんのくに)(佐賀・長崎)内の神社仏閣他の縁起や由緒を、寛文(かんぶん)5年(1665)11月にまとめた『肥前古跡縁起(ひぜんこせきえんぎ)』(以下、『古跡縁起』と表記)には、観音菩薩(かんのんぼさつ)の下から毎年(旧暦)卯月(うづき)(4月)8日の早朝に滴り始め、7月15日の早朝に止まるとあります。
 一方、安政(あんせい)3年(1856)8月に法印興弁(ほういんこうべん)が、傷んだ「古縁起(こえんぎ)」を書写した『当山霊水略縁記之事(とうざんれいすいりゃくえんぎのこと)』(以下、『略縁記』と表記)には、観音菩薩の腹より出る霊水は、毎年(旧暦)4月15日の早朝から流れ出し、7月15日の午後に止まるとあり、霊水出始め日の違いが見られます。
 その「霊水」についてですが、『古跡縁起』には、小松内大臣(ないだいじん)重盛(しげもり)(平清盛(たいらのきよもり)の長男)の夢に観音菩薩の梵字(ぼんじ)と霊水が現れ、この水を手向けると現世(げんせ)においては諸々の災難・病気を免れる薬となり、未来においては完全な悟りを得ることができる、とされた。そこで重盛は、全国六十六州に六十六人の使者を派遣して探索させたところ、山号が日輪山、本尊が観音菩薩で水が湧き出る安福寺に到った。使者は急いで帰京し重盛に報告、重盛は大願を発して安福寺に七堂伽藍(しちどうがらん)を建立したとあります。
 一方、『略縁記』には、高倉(たかくら)天皇(皇后は平清盛娘の徳子)が病気の折り、夢で肥前国日の輪の内の霊水を服すれば、病もたちまちに直るというお告げを受けたので、天皇は肥前国杵島郡の領主平重盛に探索を命じた。杵島郡の日輪山安福寺から水が出ていたので、これを献上したところ、天皇は平癒(へいゆ)し、感謝した天皇は七堂伽藍六十六坊を建立させたとあります。
 両者の記述には、「霊水」の夢を見た人物と七堂伽藍を建立したのが平重盛と高倉天皇という違いはあるものの、いずれも安福寺の観音菩薩から期間限定で流れ出る水が「霊水」と認識されている点については共通しています。
 霊水堂内の正面平石に、一観音六地蔵菩薩立像(いちかんのんろくじぞうぼさつりゅうぞう)が刻まれています。中央には、頭上に化仏をいただき右手に未開敷蓮華(みかいふれんげ)(蓮の蕾(つぼみ))、左手に宝珠(ほうじゅ)?を持つ観音菩薩立像を、その左右に3体づつ地蔵菩薩立像を浮き彫りにしています。いずれも高さ約50cmの素朴な立像です。

 

一観音六地蔵菩薩立像

内部の石造一観音六地蔵菩薩立像

 
 立像間には現在セメントが塗られていますが、判読できる範囲では安福寺第4世大阿闍梨法印乗盛(だいあじゃりほういんじょうせい)代の寛永(かんえい)11年(1634)3月に、地元須古(すこ)の湯崎村住赤坂権左衛門(ごんざえもん)の他、川津村・新町と高橋町(武雄市朝日町甘久(あまぐ))・福母(ふくも)村(大町町福母)住の7人(内2人は文字不鮮明)が造立したことが判明します。
 安福寺は戦国時代の戦乱(16世紀後半)によって焼失します。『佐賀県の近世社寺建築』には、観音堂は「全般的に宝永~享保(1704-1736)頃の形としてよいものである」と、霊水堂も「絵様など18世紀初期のものにみえる」とされています。

 
〈史料〉
安福寺蔵『当山霊水略縁記之事』

大木英鉄編『肥前古跡縁起』(肥前史談会編『肥前叢書』第1輯 青潮社 昭和48年)
『天台宗由緒』(『佐賀県近世史料』第10編第1巻 佐賀県立図書館 平成22年)
〈参考文献〉
佐賀県教育委員会『佐賀県の近世社寺建築‐近世社寺建築緊急調査報告書-』昭和60年

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このページに関するお問い合わせ先 生涯学習課 生涯学習係 電話(直通):0952-84-7129

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