農地・水・環境保全向上対策（平成21年10月号）
農地・水・環境保全向上対策とは、農家と地域住民が力をあわせて農業資源を守っていこうという取り組みです。今回は、「農地・水・環境保全向上対策稲佐隊」と「湯崎農地保全隊」の活動を紹介します。
最近の活動
遠ノ江下資源保全の会
早朝の田園風景に、草刈り機の音が響いています。10月4日、朝日を浴びながらおこなわれた水路草刈りの様子です。構成員が少ない中で、延長の長い水路等の農業用施設を管理されているため、どんな作業をおこなうにも大変です。この日は、水路の草刈りとゴミ拾いがおこなわれました。
八の割資源保全組合
10月4日におこなわれた水路の水草除去の様子です。小舟の上にいる人は、バランスをとりながら水草を水路の岸へ集め、岸にいる人は水草を水路法面へ引き上げています。小舟から両岸へロープが渡され、このロープを引っ張って、小舟を動かします。
遠江中環境保全会
今年の夏におこなわれた道路法面への芝の植栽の様子です。1枚の張り芝を半分に切って植栽しました。夏に植栽したので、枯れないように水まきには特に気をつけました。
(1)
(2)
しっかりと根がつき、順調に生育しています。
活動紹介
農地・水・環境保全向上対策稲佐隊（有明地域・辺田）
山下代表から一言
稲佐隊は、白石地区の氏神様を祀る稲佐神社が鎮座する稲佐山の麓に位置する辺田集落で活動しており、活動範囲には農用地36．2ha（田34．4ha・畑1．8ha）、農業用施設として、水路5．2km・パイプライン5．1km・農道7．5kmがあります。
当集落には70戸があり、農用地36．2haのうち、施設園芸などの複合経営をおこなっている農家（イチゴ4戸、アスパラ2戸）や兼業農家があり、農業者・辺田地区老人クラブ・育友会・生産組合など地域住民が一丸となって、農業資源の良好な保全や環境の向上を図っています。
（昨秋の菱の除去作業）
稲佐隊では、毎年計画的に、小水路の泥上げ等をおこなっていますが、なかでも一番の難作業は、辺田から高町に通じる地沈水路にはびこった菱の除去作業です。
今年度は、菱・水草を取り除いた後、水路の法面に育友会・小中学生（27名）により、アヤメの植栽（5月24日）をおこないました。
（アヤメの植栽）
今後も、今まで以上に、農地及び自然環境を守り、稲佐隊の活動の推進に努めたいと思っています。
湯崎農地保全隊（白石地域・湯崎）
外尾代表から一言
湯崎農地保全隊は、須古の隆城の南に位置する農地面積約44haの区域で、平成19年度から活動をおこなっています。地区内には32世帯があり、そのうち耕作者は16戸で、他地区からの入作者が35名と、入作者の多い活動組織です。入作者の大部分は周辺の集落の方で、活動にも協力していただいています。
昨年度は、平成19年度の活動内容の検討結果と施設の点検・機能診断に基づき、補修箇所等の優先順位を見直し、活動をおこないました。
（小水路の泥上げと土のう作り）
主な活動として、集落の皆さんの協力による春のクリーンデーでの小水路の泥上げや、その際、同時におこなった土のう作り（この土のうは、後に地沈水路の小段の陥没部分を充填する際に使用しました。）、地沈44号水路・用排水路の水草除去や草刈り、小・中重機による中水路の泥上げ・法面整形をおこないました。また、老人会による年3回の空き缶・ゴミ拾い、子供クラブによる花苗の植栽など、地区内の各団体が協力して、環境整備のための取り組みをおこなっています。
（昨秋の水路の水草除去）
今年度は、重機を使って200mに及ぶ用排水路の泥上げや木柵での法面補修、地沈水路・用排水路の草刈り、制水門の巻き上げ機などの塗装、老人会による年3回の空き缶・ゴミ拾い、子供クラブによる花の播種・花苗の植栽などを予定しています。
今後も、毎月の役員会で活動状況の確認をおこない、集落の自治会・老人会・子供クラブの活動及び交流を通して、農地の保全・地域の環境保全向上のため、継続した維持管理活動を進めていきます。
農業と伝統文化とのつながり
収穫の秋には、豊作への感謝をこめて「おくんち」がおこなわれます。
（稲佐神社のおくんちの様子）
10月19日（月）妻山神社、稲佐神社
このページに関するお問い合わせ先 農村整備課 電話（直通）：0952-84-7122
