農地・水・環境保全向上対策(平成21年4月号)
農地・水・環境保全向上対策とは、農家と地域住民が力をあわせて農業資源を守っていこうという取り組みです。この事業も今年度で3年目に入りました。今回は、「今泉環境保全会」と「嘉瀬川環境保全会」の平成20年度の活動を紹介します。
活動組織の活動紹介(最近の活動の様子)
今泉環境保全会
林田会長から一言
今泉環境保全会は、白石駅より西方の県道武雄・福富線の北に位置する地区で活動しています。当地区内には、農用地が46.6haあり、土地利用型作物に合わせて、施設園芸等複合経営が行われています。
国の事業として、平成19年度から5ヶ年にわたり、農地・水・環境の良好な保全とその質の向上を図る新たな対策として「農地・水・環境保全向上対策」が導入され、当会でも、農業者だけでなく地域住民、自治会、公民館、老人会、女性部、子供会などの関係団体等のご理解とご協力により、この事業へ取り組むことができました。
(水路の草刈り)
(ポンプ吸水槽の泥上げ)
(スクミリンゴガイの駆除)
当会では、地区内の農道・開水路等の草刈り、空き缶・ゴミ拾い、開水路の泥土上げ、パイプラインの維持管理、ポンプ吸水槽等の泥土上げ等を主体に活動しました。また、当地区は六角川(1級河川)に面し、また、新設された幹線用排水路(9号、10号)の末端地域であるため、梅雨時期には六角川の満潮と重なって冠水が発生し、それが不法投棄物の堆積や外来種スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の発生要因となっていました。そのため、農村環境向上活動の一環として、スクミリンゴガイの駆除(人海戦術)を行いました。
今後さらに、農業用施設の維持管理はもちろん、ゴミの不法投棄防止のための広報活動や外来種の駆除などの活動に住民一丸となって努力していきたいと思います。
(農道への花の植栽)
(ゴミの不法投棄防止の看板設置)
嘉瀬川環境保全会
藤田会長から一言
嘉瀬川環境保全会は、歌垣公園や水堂さんの眼下に広がる約28haの地域で活動しており、その中央には県道白石久間線が走っています。当会は世帯数38戸、うち耕作者17戸、その他入り作者12名という小さな活動組織ですが、まとまりはすばらしいです。
平成20年度は、クリーンデーに合わせた水路・農道の草刈りを実施したほか、重機(超ロングバックホウ等)をリースして、いよいよ本格的に水路の泥上げ(幹線水路1本と土砂堆積の著しい水路数ヶ所)を実施しました。
また、老人会・女性部が主体となり、水路法面のスペースを利用してコスモスを植栽しました。暑い時期でしたが、途中3回の除草作業や灌水を施してもらい、立派に花を咲かせることができ、地区民の心を和ませています。このほか、子供クラブでは農業用施設周辺の清掃活動を実施しました。
(水路の草刈り)
(水路の泥土上げ)
(農道のゴミ拾い)
今後は、昨年度の活動を基本にしながら、当地区の水路が嘉瀬川ため池の用水を下流の受益地へ送る重要な役割を担っていることから、幹線的な水路の泥上げやコンクリート柵渠の補修を優先的に行っていきたいと思います。また近年、水草(主にひし)の繁茂が著しく、通水阻害や環境悪化を招いているので、今年度は是非これを除去したいと考えております。農地に関しては、山沿いの一部にイノシシの進入形跡がみられることから、その防止対策を現在検討しているところです。また、植栽範囲の拡大や花の種類を増やす等考えてみたいと思います。
最後に、農業用施設の維持管理が手薄になっていく中、この事業が創設されたことを大変喜んでおり、これを機に地域の連帯がさらに強まることを願っております。
(水路法面へのコスモスの植栽)
(きれいに咲いた水路法面のコスモス)
このページに関するお問い合わせ先 農村整備課 電話(直通):0952-84-7122