農地・水・環境保全向上対策（平成21年1月号）

明けましておめでとうございます。農地・水・環境保全向上対策とは、農家と地域住民が力をあわせて農業資源を守っていこうという取り組みです。今年最初にご紹介するのは、「川津資源保全隊」と「牛屋東分環境保全対策協議会」の取り組みです。

活動組織の活動紹介(最近の活動の様子)

川津資源保全隊

栗山代表から一言

川津資源保全隊の活動エリアは、稲佐山運動公園の山裾から北へ約700m、杵島山の山裾から広域農道まで約700mのおおむね正方形の形状で、そのほぼ中央には約40年ぶりに湧き水が復活した縫ノ池があります。
私たちの活動内容は、年度当初に役員一同が地域全体を巡回・点検し、農業用施設の現状を把握した後に、当該年度の具体的な活動計画を役員会に諮り、決定しています。今年度はクリーンデーとは別に、農業用の用排水路の水草除去を集落全体の共同活動として実施することとなり、11月2日に49名の参加（参加世帯率約90％）を得て実施しました。また、その作業が予想よりはるかにはかどったため、当初予定していなかった湯崎地区との境に位置する用排水路の泥上げも行いました。この泥上げでは、昨年の反省をふまえて、急がず・慌てずを心がけ、20歳～70歳代までの幅広い年齢層の参加者全員がわきあいあいと活動することができたことに感激しました。また、環境保全向上活動として、地区老人会、女性部会、子供会が交互に農道の路肩などの空き缶・ゴミ拾い等の清掃活動を実施しています。
今後の予定としては、離脱箇所が確認されているかまち水路の土止め板を補修し、その際に必要となる水替排水にあわせて、子供会と共に生きもの調査（淡水魚等）を行う予定です。
また、当地区は背後に杵島山を有しているため、近年の異常降雨に備えて下流域の地区との連絡・交流を密にしていく所存です。

（年度当初の巡回・点検状況）

集落全体の共同活動による泥上げ

（集落全体の共同活動による泥上げ）

牛屋東分環境保全対策協議会

牛屋東分環境保全対策協議会から一言

当会は、有明東小学校から西へ約200m付近に鎮座する谷神社（豊前坊さん）を中心とした、約216haの広範囲で環境保全に取り組んでおります。
私たちは、年度当初の各農業用施設の点検活動の結果をもとに、地域内の農作業等に出来るだけ支障を来さない時期を調整し、緊急性の高い箇所から順次共同作業を行っております。昨年の主な実績といたしましては、年2回の水路の除草作業に加え、水路の泥上げ約3，100m、制水門の補修5箇所となっております。
今年度は、昨年同様の事業を実施しつつ、水路のコンクリート板柵が崩壊した箇所の補修に取り組み、水路の法面保護がいかに重要かを再認識したところです。
このことから、実験的ではありましたが、少年野球部、子供クラブ及び保護者の方々90名のご協力を得て、有明東小学校南側の水路に法面保護のための芝張り作業を行いました。作業内容は、草刈り機による雑草の下払いを入念に行った後、ポット状に小分けされた芝の苗を30cm間隔で植え付けるというもので、幅約2m・延長約135mという広い区間の作業でしたが、皆様方のご協力によりスムーズに作業を完了することができました。
また、老人クラブの方々にも、同じく農道への芝張り作業を実施していただいており、今後、水路と農道の芝の生育具合をみながら、さらに範囲を拡大するかどうか判断し、事業を進めていきたいと考えております。
以上、当会は、各団体・組織の方々のご理解とご協力により地域内の環境保全に取り組んでおり、この事業により今後さらに親睦と融和が深まっていくことを願ってやみません。

（水路のコンクリート板柵の補修）

（農道法面への芝の植栽）